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函館稜北病院総合診療科抄読会B面

毎週木曜日5:30PMから30分間、Clinical Problem-Solvingを素材にクリニカル・パールを拾い集めます。

抄読会

第50回:"Wasting Away"

今回の "Wasting Away" というタイトルは、「衰弱する」と「浪費する」という2つの意味を掛けたタイトルでした。その意味を汲めば、難しい日本語だが、「枯槁憔悴(ここうしょうすい)」という訳にでもなりましょうか。 Word Count:3224語 (Time: 16'06'', 2…

第49回:"Histology Rings True"

今回は、"ring true"という熟語と"fibirin ring granuloma"という組織パターン名を掛けたタイトルでした。その意味を汲めば、「実質臓器が語る真実」という訳にでもなりましょうか。 Word Count:2927語 (Time: 10'16'', 285 wpm) 参加人数:4名+1名(文書…

第48回:"Unfolding the Diagnosis"

今回は、Ménétrier病。その胃襞を伸ばすが如く、診断もその背景のウイルス感染まで展開しましょうということなのでしょう。今年2月23日号のNEJM誌に金沢医科大学発生発達医学部門 犀川太教授と秋田千里助教の報告があり、そのCT画像の胃は、まるで女性が身に…

第47回:"Out of the Blue"

「晴天の霹靂」のBlueと有痛性青股腫(Phlegmasia cerulea dolens)のBlueを掛けたタイトルでした。 Word Count:2761語 (Time: 15'33'', 178 wpm) 参加人数:4名 引用箇所: This case highlights the importance of recognizing a rare condition (phlegmasi…

第46回:"Making the Connection"

「時間的に離れた事象を因果関係でつなげる」という意味と意図せずに「胃と腸がつながらさった」ということを掛けたタイトルでしょうか? ひょっとして、複数の症状の組み合わせ(combination)で診断に至るということも含意しているのでしょうか? Word Count…

第45回:"Spot Diagnosis"

異常なほど速く読むことができました。考えられる理由は2つあります。1つは、試験的にコメントの部分から読んでみたこと、もう1つは、日常診療で診ることの少ない遺伝病が題材で、難しくもあり、関心も少なく、読み飛ばしてしまったことにあるようです。 お…

第44回:"A Creeping Suspicion"

初めて知ったのですが、ヘルペスというのは、「這う」という意味のギリシア語に由来するのだそう。どんな組織でもそうですが、仲間外には通じない隠語を作りたがります。医学用語に関しては、その素材としてギリシア語やラテン語を用いることが多いわけです…

第43回:"After the Party's Over"

今回は、初めて私が参加せずに抄読会を開きました。それで、的はずれな投稿になるかもしれませんが、ご容赦を。 Word Count:3151語 (Time: 19'57'', 158 wpm) 参加人数:4名 引用箇所 The combination of anemia, thrombocytopenia, and acute kidney injur…

第42回:"A Gut Instinct"

タイトルは、 "gut instinct" で「本能的直感」という意味があるので、腸結核と掛けたのでしょう。今回からどんな理由であれ、他の参加者にお伝えしたいことを3箇所選んで参加し、その理由をお話頂くというスタイルに変更しました。 Word Count:2684語 (Ti…

第41回:"Gotta catch’em all! Pokémon GO and physical activity among young adults: difference in differences study"

今回は、クリスマスということもあり、BMJのクリスマス記事から「ポケモンGO」ネタ。 http://www.bmj.com/content/355/bmj.i6270 Word Count:2281語 (Time: 14'32'', 157 wpm) 参加人数:4名 感想: ネタはふざけているが、差分の差分分析を使った真面目な…

第39回:"Scratching Below the Surface"

タイトルは、scratch the face で、「〔物の〕表面を引っかく、表面に傷をつける、 〈比喩〉上っ面をなでる、表面的に論じる、〔研究・学習などを〕ほんの少し学ぶ[かじる]、 〔やるべきことの〕始まりにすぎない」などの意味があるそうで、"below"を加え…

第38回:"Against the Grain"

タイトルは、「木目に逆らって」という意味の成句と「穀物に対する抗体」という病態生理を掛けたのでしょう。 Word Count:2633語 (Time: 18'36'', 142 wpm) 参加人数:4名 クリニカル・パール: Celiac disease is an autoimmune disorder that affects th…

第37回:"Just a Cut"

タイトルは普通に訳せば、「ちょっと切っただけ」かもしれないが、ひょっとしたら「すぐ切るしかない」という意味も含意しているのかも。 Word Count:2792語 (Time: 18'03'', 155 wpm) 参加人数:3名+文書参加1名 クリニカル・パール: The patient’s ex…

第36回:"A Chilly Fever"

悪寒戦慄,悪心,重度の頭痛を伴う発熱が 1 週間続いた 30 歳の男性の症例で、結論は「マラリア」でした。 Word Count:2792語 (Time: 16'20'', 171 wpm) 参加人数:5名 クリニカル・パール: In 2010, a total of 1691 cases were reported to the Centers…

第35回:"D Is for Delay"

Diarrhea, Dermatitis, Dementia, Deathの4つのDで要約される疾患だが、Deathの前に診断のDelayがあるでしょうということをタイトルは指摘しています。診断のDelayはある意味、裕福な社会の副作用かもしれません。同シリーズの "Remembering the ABC's" で…

第34回:"Testing Limits"

症例はちょっと…でしたが、タイトルは奥深い。「検査には限りがある」のか、「限界を試す」のか…なにか某自治体のスローガン「試される〇〇」のようであります。 Word Count:2262語 (Time: 15'15'', 148 wpm) 参加人数:4名+書面参加1名 クリニカル・パー…

第33回:"Diagnosing One Letter at a Time"

病名は、Hakase Taroに似たあの病気です。It's on the tip on the tongue. 別名でPOEMS症候群ともいい、症状の頭字語が症候群名になっていることが、タイトルの由来となっているのでしょう。 Word Count:2896語 (Time: 19'17'', 150 wpm) 参加人数:5名+…

第32回:"A Not-So-Obscure Cause of Gastrointestinal Bleeding"

タイトルは、「もうそんな時代じゃないよ」という意味を込めて、"Obscure Gastrointestinal Bleeding (OGIB)" に対する皮肉なのでしょう。 編集 編集 編集 編集 編集 編集 Word Count:2553語 (Time: 13'20'', 191 wpm) 参加人数:4名 クリニカル・パール:…

第31回:"Tip of the Tongue"

タイトルは、「舌先」と「ことばのヒント」という意味を掛けたのでしょうか。リハビリの分野では、「舌先現象」という言葉もあるそうです。TOTとか略すそうです。(参考:"Tip of the tongue" Wikipedia) 編集 編集 編集 編集 編集 Word Count:2886語 (Time…

第30回:"Itching for a Diagnosis"

タイトルは、症状としての掻痒と診断に対するうずうずする欲求とを掛けたものですね。 編集 編集 編集 編集 Word Count:2294語 (Time: 11'35'', 198 wpm) 参加人数:5名 クリニカル・パール: Both the degree of proteinuria and the rate of progression…

第29回:"Prevention as Precipitant"

タイトルは、「予防のノウハウ、時には余病の膿疱」というのは訳しすぎか。そう言えば、掌蹠膿疱症って余り見なくなった気がします。 編集 編集 編集 編集 Word Count:2355語 (Time: 14'32'', 162 wpm) 参加人数:3名+文書参加1名 クリニカル・パール: …

第28回:"A History Lesson"

タイトルの "History" は、「病歴」の意味、この疾患のもつ「歴史性」、そして、William Osler 先生が “The physician who knows syphilis knows medicine.” と言い、syphilisを "The Great Masquerader"と呼んだ医学教育上の歴史とを掛けていると読むのは、…

第27回:"Sick as a Dog"

タイトルは、リアルの犬と比喩としての犬を掛けています。世界史上最悪の疫病で、その流行がなければ、ルネサンスや17世紀の科学革命もなかったかもしれない黒死病(ペスト)でした。さらに今回のケースは、なんと、国立感染症研究所でも報告されておりま…

第26回:"In Sight and Out of Mind"

タイトルは『文選・古詩十九首』の「去者日以疎」に相当する英語の諺 "Out of sight, out of mind."をもじったのでしょう。南山堂さんの訳は、「疎きもの、再び来たる」です。 編集 編集 Word Count:2636語 (Time: 18'36'', 142 wpm) 参加人数:3名 クリニ…

第25回:"A Bruising Loss"

疾患は、稀でしたが、診断過程は捻られていないストレートパンチのケースでした。タイトルが "Bruising" というのも宜なるかな。「痣のできる」と「激しい」と双方の意味を掛けているのでしょうか。 編集 編集 Word Count:2923語 (Time: 15'35'', 188 wpm) …

第24回:"A Man with Fever, Cough, and Rash"

有毛細胞白血病、スウィート病、肺結核、免疫再構築症候群と complex case です。縦隔鏡を実施するほどに肺結核を疑うことができるかどうかが分岐点でしょうか? 編集 Word Count:2882語 (Time: 17'32'', 164 wpm) 参加人数:4名 クリニカル・パール: Alt…

第23回:"A Surprising Cause of Chronic Cough"

コモンなプレゼンテーションが、実は稀な疾患の稀なプレゼンテーション、こんな「なりすまし症例」(The Great Masquerader) には、セレンディピティに頼るしかないのでしょうか? Word Count:2390語 (Time: 17'14'', 139 wpm) 参加人数:5名 クリニカル・…

第22回 "On the Nose"

タイトルの "On the Nose" は、「ちょうど」という意味もあるそうですが、今回は "double meaning" ではないようです。アメリカの風土病のお話でしたが、日本から見ると、「輸入真菌症」となります。(「深在性真菌症・治療ガイドライン2014」参照) Wor…

第21回 "Springing a Leak"

タイトルの "spring a leak" は、日常語として「お漏らしをする」という意味があるそうです。 Word Count:2762語 (Time: 15'58'', 173 wpm) 参加人数:3名+文面参加1名 クリニカル・パール: In patients who are dependent on exogenous thyroxine repl…

第20回 "The Hidden Lesion"

本シリーズでは、2回目の登場となる "May-Thurner 症候群"。Wikipediaにも項目が立っているので、「隠れた」とは言いがたいのかもしれない。(ちなみに、1回目は、"A Sinister Development" の回でした。深読みすると、タイトルの冠詞が、不定冠詞から定冠詞…

第19回:"A Breakthrough Diagnosis"

南江堂のNEJM日本語サイトでは、タイトルの和訳が「画期的診断」となっておりますが、メンバーのA先生の「突破口診断」の訳のほうが、穿孔や開腹という意味も含意し、トリプルミーニングを適切に表現していると思います。 Word Count:3132語 (Time: 19'55''…

第18回:"A Deficient Diagnosis"

反面教師とも言える症例でした。稀な疾患を鮮やかに診断するケースだけではないのもこのシリーズの面白いところ。紀元前から付き合いのある壊血病(Cheadle-Möller-Barlow syndrome)を、これほどかという医療資源を投入して診断していく過程は、"Internationa…

第17回: "Eye of the Beholder"

今回のタイトルは、眼瞼皮膚の視診の眼力次第という意味を込めたのでしょうか。 まれな疾患ではありますが、疾患経験医師が多く、実症例からの生写真、CT画像をもとに、パールが語られました。 Word Count:2848語 (Time: 17'50'', 160 wpm) 参加人数:4名 …

Caught in the Web: e-Diagnosis

今日は徳田安春先生の来函を祝して、先生の御本から先生の記事を読んだ。本ケースは、Crow‐Fukase症候群ともPOEMS症候群とも呼ばれる疾患。 POEMSとは、多発性神経炎(polyneuropathy)、臓器腫大(organomegaly)、内分泌異常(endocrinopathy)、 M蛋白(M‐…

Mini Nutritional Assessment Short-Form (MNA-SF) Predicts Clinical Outcomes: Cohort Study of Small-Sized Hospital in Japan

今回は、同じ系列の病院で働く医師が発表した論文を素材に取り上げました。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgfm/17/1/17_90/_pdf 栄養状態のスクリーニング検査MNA-SFで、入院患者の予後(転記、入院期間、続発症)がある程度予測できるというもので…

Lucky Lady

医者の能力、病状、それにも増して重要なのが運だったりする。 【参加人数】4名 【今回の語数】2355語【累計語数】38,940語 【私の読了にかかった時間】18分25秒 (128 wpm) 【クリニカルパール】 When pregnancy begins during a complete remission of lupu…

Weak Reasoning: Diagnosis by Drug Reaction

推論の弱さと筋力の弱さを掛けたタイトルなのでしょう。 【参加人数】5名 【今回の語数】2597語【累計語数】36,585語 【私の読了にかかった時間】13分56秒 (186 wpm) 【クリニカルパール】 But the consulting neurologist recalled several reports that su…

Too Much of a Good Thing

タイトルを深読みすると、不定冠詞に大きな意味があったりするのかも。「論語」先進第十一の「過猶不及」やアポロン神殿入り口に刻まれていたという "μηδέν άγαν" (過剰の中の無)を挙げるまでもなく、テクノロジーの進歩に反して、人間は同じ過ちを繰り返…

Treating Before Knowing

"Rare manifestations of common diseases are more common than common manifestations of rare diseases."という箴言を地で行くケースでした。"empiric therapy"という言葉があるくらい日常診療では、"Treating Before Knowing" は日常的なことではありま…

Interpreting Hoofbeats: Can Bayes Help Clear the Haze?

"When you hear hoofbeats, think of horses not zebras".という箴言をもとに、BayesとHazeで韻を踏んだタイトルです。 【参加人数】4名 【今回の語数】3517語【累計語数】28,477語 【私の読了にかかった時間】35分42秒 (99 wpm) 【クリニカルパール】 The c…

From Dancing to Debilitated

前回以上に稀なケースでした。それでも早期閉鎖をせずに、中腰でDisease Xの可能性を保持することの大切さが身にしみます。 【参加人数】5名 【今回の語数】3071語【累計語数】24,960語 【私の読了にかかった時間】27分32秒 (111 wpm) 【クリニカルパール】 …

Rare X Rare

稀の自乗の疾患でも、漏らさず鑑別診断を挙げ、確実に除外できるものを除外していくことで診断可能なことを示したケース。 【参加人数】4名 【今回の語数】2820語【累計語数】21,899語 【私の読了にかかった時間】22分34秒 (125 wpm) 【クリニカルパール】 U…

Failure to Resolve A Diagnostic Inconsistency

診断行為では、早期閉鎖を回避しなければならない。同時に、時間圧にも晒されている。熟考と迅速という矛盾を克服するにはどうしたらいいか、永遠の課題ですね。 【参加人数】3名 【今回の語数】3020語【累計語数】19,079語 【私の読了にかかった時間】16分5…

Risky Business

麻薬常習行為、ハイリスクな外科的介入、外科スタッフの感染のリスク。"Risky Business"の三重奏です。 【参加人数】4名 【今回の語数】3017語【累計語数】16,059語 【私の読了にかかった時間】12分34秒 (240 wpm) 【クリニカルパール】 With left-sided end…

A Complementary Affair

シェーグレン症候群の腺症状を補完する症状と補体を掛けたタイトルですね。 【参加人数】5名 【今回の語数】2,971語【累計語数】13,042語 【私の読了にかかった時間】15分59秒 (186 wpm) 【クリニカルパール】 Glomerular involvement in primary Sjögren’s …

How Sure is Sure Enough?

教科書的には、臍より上で鼻から下の痛みは、心筋梗塞を疑えとは言いますが、その疑いをどこまで保留し続けることができるかが問われる症例でした。そういえば、心筋梗塞から生還した医者の発作時の自己診断の正診率は、60%程度という話を読んだことがありま…

The Value of Audio Devices in the Endoscopy Room (VADER) study: a randomised controlled trial

A long time ago in a galaxy far, far away....オーストラリアでのとある研究の物語です。 【参加人数】6名 【今回の語数】1936語【累計語数】7009語 【私の読了にかかった時間】17分49秒 (132 wpm) 【クリニカルパール】 We recommend the widespread use …

The Many Pitfalls in the Diagnosis of Myeloma

今回のケースは、FUOというプレゼンテーションで、はめてやろうという意図が丸見えですが、答えもまたタイトル中に丸見えです。 【参加人数】3名 【今回の語数】2097語【累計語数】5073語 【私の読了にかかった時間】17分49秒 (118 wpm) 【クリニカルパール…

Back to Nature

今回のケースは、インフルエンザと思いきや、バイオテロでの利用が危惧されるあの病原体による疾患でした。タイトルは、「自然に帰る」ということと、「原点に帰る」ということを掛けているようです。 【参加人数】5名+ペーパー参加1名 【今回の語数】2976…