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函館稜北病院総合診療科抄読会B面

毎週木曜日5:30PMから30分間、Clinical Problem-Solvingを素材にクリニカル・パールを拾い集めます。

第38回:"Against the Grain"

タイトルは、「木目に逆らって」という意味の成句と「穀物に対する抗体」という病態生理を掛けたのでしょう。

Word Count:2633語 (Time:  18'36'', 142 wpm)

参加人数:4名

クリニカル・パール:

  • Celiac disease is an autoimmune disorder that affects the small bowel and that is triggered by ingested gluten from barley, rye, and wheat..
  • Celiac disease is also manifested outside the gastrointestinal tract. Rashes (e.g., dermatitis herpetiformis), arthralgias, neurologic and psychiatric symptoms, fatigue, and infertility can be presenting manifestations.
  • The diagnosis is usually made on the basis of serologic screening, followed by a confirmatory small-bowel biopsy. The serologic test of choice is the IgA anti–tissue transglutaminase antibody assay, which is highly standardized, specific (94%), and sensitive (97%).

感想:

  • 直球ケースでした。でも、有名な割には、診たことがなく、日本人での疫学は、どうなんでしょう?
  • ジェローム・グループマン著「医者は現場でどう考えるか」は、何を食べても吐き出してしまう症状に苦しむ30代の女性のケースで始まる。15年に渡り30人近い医師の診療を受けながら、「摂食障害」と見なされてきたが、先入観抜きで彼女の「物語」に耳を傾けた医師がセリアック病を診断し、彼女を救う。いかに人間が認知バイアスから抜け出すことが難しいかを示す好例である。
  • セリアック病の名前が紛らわしい。(→「coeliac という単語はギリシャ語: κοιλιακος, koiliakos(腹部の)に由来しており、古代ギリシャにて本疾患を記述したとされるカッパドキアのアレタイオスの著作の翻訳に基づき、19世紀に導入された」らしい。)
  • 肝心の検査が日本ではコマーシャルベースではないので、疑ったら、GFDを指導して、治療的診断ということになりそう。麺類、パン、ビール、醤油…を除去なんて、つらい。
  • "Celiac Disease: Ten Things That Every Gastroenterologist Should Know" に要点がまとまっている。
  • ある資料によると、皮膚病変は、「肘、膝、臀部、肩、頭皮の伸筋領域に対称的に分布する強いかゆみを伴う丘疹小水疱性発疹である疱疹状皮膚炎を起こす。」とのこと。